
こんにちは。ケアマネの幸ちゃんです。
皆さんは、自分の排泄したものをじっくりと見たことがありますか?
よく言われることですが「おしっこ、うんこは、健康のバロメーター」です。それは介護を受ける人にとっても同じ。
今日は、「観察のポイント」について説明します。
色、におい、回数などしっかり観察しましょう。
排便の場合~
正常な排便は、1日1回~3回 茶褐色で、バナナのような一本の便で、指でつまめるぐらいの柔らかさの便が出ることです。
でも、水分が足りなかったり、薬の影響で、水っぽい便になったり、3日以上排便が出ない場合があります。
自宅介護をされている方たちは、医療・看護職ではないこともありますので、最低限観察できる点を紹介します。
- ≪色≫

赤…消化しづらい赤いものを食べたり、薬の影響で赤みを帯びた排便が出ることもありますが、出血している可能性もあります。直腸や、大腸などに病気が発見されることもあります。赤い便が出ているときには、早めにドクターに相談しましょう。
黒…食べ物や、飲み物、薬の影響はありますが、消化器官が出血している可能性があります。出血した直後の血液は、赤いですが、胃酸の影響を受けて、黒くなってしまいます。こちらも、ドクターに相談しましょう。
- 《性状》
・コロコロ便…ウサギの糞のような排便は、水分不足です。
・固い便…ソーセージ状ではありますが、指で押さえても硬さが維持されるタイプの便です。こちらも水分不足が考えられます。
・柔らかい便…柔らかく、半固形の便
・泥状便…境界がほぐれていて、ふにゃふにゃ 下痢と判断されます。下剤を使用してこの状態になることもあります。
・水様便…水用で固形を含まない 下痢と判断されます。下剤を使用してこの状態になることもあります。
- 《におい》

・酸味のあるにおい…下剤を使用していると、よく水溶性の排便が出ることがあります。でも、いつもと同じと考えていると、感染性の下痢の場合もあります。
・刺激のあるにおい…いつも、服用している薬の影響で、黒い便が出ている人でも、もし、出血してしまった場合、刺激のあるにおいがする場合があります。
できるだけかぎたくないにおいではありますが、いつもと違う!においも気を付けて観察してみてください。
尿の場合
正常な尿は、淡黄色、淡黄褐色で、透明です
でも、食べ物や、環境の影響をすぐに受けてしまうものでもあります。
例えば、栄養剤を飲んだ後、まっ黄色の尿が出て、びっくりしたことはありませんか?
また、すごくたくさん汗をかくような運動をした後に、濃い色のオレンジ色の尿が出たことはありま せんか?
尿は、体のコンディションがすぐに出てしまうんですね。
- 《色》
・赤…出血しています。いろいろな病気が隠れていますので、すぐにドクターに相談しましょう。
・濃茶色、濃いオレンジ…汗がたくさん出たり、嘔吐したりなどして体が脱水状況になっています。
・赤黒い色、黒っぽい色…腎臓で尿が作られるときに血液が混ざった場合、この色になることがあり ます。なるべく早くドクターに相談しましょう。
・青緑色…とてもびっくりしますが、「緑膿菌」という菌に感染していると、このような色になることがあります。
・濁っている…なんらかの細菌に尿路のどこかが感染している可能性が高いです。ドクターに相談しましょう。膿も一緒に出るときもありますので、そのような時にも、すぐに相談してください。
- 《におい》
無臭が普通なのですが、感染したり、出血したりしている尿は、通常とは異なるにおいがします。そのようなにおいがしている場合は、遠慮なくドクターに相談しましょう。
さいごに
排泄介助は大変ですがたくさんの情報が詰まっています。
体からのメッセージを見逃さないようにしたいものです。
次回は、
「在宅での排泄ケアを行う時に気を付けたいポイント⑤ ~困った事例編」をお伝えします。